SAD69(South American Datum 1969 | EPSG:4618)
2025年11月04日 19:27
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概要
SAD69(South American Datum 1969) は、南アメリカ地域の測量および地図作成のために開発された地理座標系(Geodetic Datum)です。1969年に導入され、特にブラジルを含む南米諸国で広く使用されてきました。EPSGコードは 4618 です。
構成要素
SAD69は、以下の要素で構成されています:
- 基準楕円体(Reference Ellipsoid):
- GRS67(Geodetic Reference System 1967)
- 長半径(a): 約6,378,160メートル
- 扁平率(f): 約1/298.25
- 原点(Datum Origin):
- 座標系:
- 緯度・経度(Geographic coordinates, Latitude/Longitude)
- 測量方法:
長所
- 南米地域に特化しているため、地域内での精度が高い
- 長年にわたりブラジルや周辺国の公式地図基盤として使用されてきた
- インフラや土地登記情報との互換性が高い
短所
- グローバル基準との整合性が低い(WGS84などと比較して)
- GPSシステムとのズレ(最大数百メートル)が生じる
- 旧式であり、現代の精密測量やGNSS利用には不適合
応用シーン
SAD69は、主に南アメリカ、特にブラジルにおける過去の地図作成や測量作業の標準基準として広く使用されてきたため、今日でもその適用場面は存在します。たとえば、既存の地籍情報、インフラ計画、土地登記記録などがSAD69に基づいて作成されている場合、それらのデータとの互換性を保つ必要がある場面ではSAD69が引き続き利用されます。また、歴史的な地図資料や測量記録を扱うアーカイブ業務や、過去のデータを現代の測量基準(例:WGS84)に変換する際の中間基準としても重要です。加えて、特定の地方自治体や公共機関では、まだSAD69を基にした地理情報システム(GIS)を運用していることがあるため、そうした環境でのデータ更新や分析作業でも活用されることがあります。
例
- 南アメリカ測地基準系 (SAD69)。

- SAD69 は地心中心の方向性を持ち、つまり、起点と方向性は地球の表面上にあります。

関連座標系
Korea 2000
OSGB36
DGN95
CH1903
参考
- https://adenilsongiovanini.com.br/blog/sad69/
- https://epsg.io/4618
- https://situx.github.io/proj4rdf/data//ont/crs/datum/South_American_Datum_1969/index.html