Mapillary API
2025年11月24日 16:08
GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVTなどの複数のGISフォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrainへの変換や公開が可能なワンストップ3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。
概要
Mapillary API は、クラウドソーシングによって収集されたストリートビュー・プラットフォーム「Mapillary」のデータにアクセスするためのAPIです。地理タグ付きの写真、動画、交通関連情報を取得でき、開発者はこれを活用して自社アプリケーションにストリートビューデータを統合することが可能です。主な機能として、画像取得、メタデータクエリ、物体検出モデル(AP/mAP評価指標など)との連携をサポートしています。本APIは、自動運転やスマートシティプロジェクト のように、大規模なストリートビュー・データを必要とする技術的なシナリオに主に利用されます。

データフォーマットの概要
- SDKコアライブラリ:マップの読み込み、データ解析、インタラクティブ機能を実装するための基本APIインターフェースおよびネイティブ動的ライブラリ(.a や .so ファイルなど)を含みます。
- リソースファイル:シンボル設定内の画像や文字フィールドに使用されるアイコン、スタイルシート(JSON形式)、デフォルトの地図アセットを格納します。
- テンプレートとサンプル:ビュー型アプリケーションテンプレートなどの迅速な統合用プロジェクトテンプレートや、MapViewerインスタンスなどの基本機能をカバーするサンプルコードを提供します。
- ドキュメントとメタデータ:APIリファレンスドキュメント(HTML/PDF)、バージョンノート、設定検証用のスキーマ定義ファイル(例:mapfile.json)を含みます。
- 依存関係とツール:ジオコーディングツールなどのサードパーティライブラリや、デバッグツール、シミュレーター設定などの開発ツールチェーンを統合しています。
長所
- クラウドソースデータの強み:世界中のユーザーがアップロードしたストリートレベルの画像や動画に基づくため、広範なカバレッジと頻繁な更新が可能で、リアルタイム性や多様な地理データを求めるアプリケーションに適しています。
- オープン性と統合性:OAuth 2.0 認証およびアクセストークン機構をサポートし、WebGISやモバイルアプリなどのサードパーティプラットフォームとの統合が容易です。
- 技術エコシステムの支援:オープンソースツール(OpenSfM など)と深く統合され、SfM(Structure-from-Motion)再構成やジオアライメントをサポートすることで、3Dシーン再構築に適しています。
- プライバシー重視の設計:Google Street View と比較して、クラウドソースモデルを採用しており、ユーザー自身がプライバシー管理を行いやすく、アップロードデータの公開範囲を柔軟に設定できます。
短所
- ユーザー投稿への依存:データ品質がユーザーの投稿内容に左右されるため、地域によってカバレッジが不均一であったり、解像度が低い場合があります。
- APIの複雑さ:OAuth 2.0 認証やトークン管理などの手続きが必要で、初心者開発者にとっては導入障壁となる可能性があります。
- 機能的制限:Apple MapKit のような混合スタイル表示や標高レンダリングなどの高度なマップカスタマイズ機能が不足しており、可視化の柔軟性が限定されています。
- コストと安定性:企業向けAPIは高コストになる場合があり、クラウドソースデータの更新頻度によってインターフェースの応答が不安定になる可能性があります。
応用シーン
Mapillary API は、クラウドソーシング型のストリートビュー・データ収集および可視化に主に使用されます。開発者はこれを利用して、物流ナビゲーション、都市計画、観光サービスなどにリアルタイム画像マップを統合することが可能です。OpenSfM などのオープンソースツールと組み合わせることで、3D再構築や位置合わせ(ジオアライメント)を行い、自動運転環境のモデリングや生態系モニタリングにも応用できます。さらに、機械学習によるランドマークのラベリング機能を活用することで、不動産マップなどの商用アプリケーションにおけるインタラクティブ体験を向上させることも可能です。クラウドソース型の特性により、遠隔地や頻繁に更新が必要な状況(災害評価など)に柔軟に対応できますが、その一方で、ユーザー投稿データの品質に依存するという課題も残ります。
例
1. Mapillary Vistas Dataset(マピラリー・ビスタス・データセット)。

2. Mapillary を用いた物体検出(Object Detection via Mapillary)。

ファイルの開き方
1. mapshaper ウェブサイトに JSON ファイルをインポートし、可視化を行います。

関連地図サービス
Apple Maps
ZENRIN Maps API
QGIS Cloud
Naver Maps API
参考
- https://www.mapillary.com/
- https://en.wikipedia.org/wiki/Mapillary
- https://github.com/mapillary