Eckert IV(エケルト正積図法第4図法/等積世界図法)
2025年12月15日 16:09
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概要
Eckert IV(エッカート第4図法)は、1906年にドイツの数学者マックス・エッカートによって提案された等積(等面積)地図投影法です。地球全体を表現する世界地図向けに設計されており、面積を正確に保持しつつ、形状の歪みを比較的均等に分散させる特徴を持ちます。GISや主題図作成において、統計データや分布情報を視覚的に表現する際によく利用されます。ESRIでは ESRI:54012 として実装されています。
構成要素
Eckert IV は投影法そのものであり、ファイル形式ではありませんが、GISソフトウェア上では以下のような要素によって定義・構成されます。
- 投影タイプ: 等積擬円筒図法(Pseudocylindrical Equal-Area Projection)。全緯線は水平な直線として描かれ、中央子午線のみが直線となります。
- 中央子午線(Central Meridian): 通常は経度0度が設定されますが、用途に応じて任意の経度に変更可能です。
- 緯線・経線の形状: 緯線は等間隔の直線、経線は曲線として描かれ、高緯度ほど横方向に圧縮されます。
- 面積保存特性: 地球表面上の任意の領域は、地図上でも正しい面積比を維持します。
- 座標参照系定義: ESRIでは ESRI:54012 として定義され、WGS84 などの地理座標系を基に投影変換が行われます。
長所
- 正確な面積表現: 等積投影であるため、大陸や国、海域の面積比較が正確に行え、統計地図や主題図に適しています。
- 世界地図としての視覚的バランス: 極端な歪みが一部の地域に集中せず、全体が比較的均整の取れた形状になります。
- 高緯度地域の過度な誇張を抑制: メルカトル投影に比べ、グリーンランドや南極周辺の面積誇張が大幅に抑えられます。
- GISソフトでの標準対応: ArcGIS や QGIS など主要GISで利用可能で、世界規模データの表示に適しています。
短所
- 形状の歪みが避けられない: 等積を優先するため、特に低緯度と中緯度で陸地の形状が横方向に歪みます。
- 角度・距離が正確ではない: 航海図や測量、距離計測には不向きです。
- 地域図には不適: 世界全体を対象とした設計のため、国や都市レベルの詳細地図には適しません。
- 直感的な認知に慣れが必要: 一般的な円筒投影や正距投影と比べ、見慣れない形状と感じられることがあります。
応用シーン
Eckert IV 投影は、世界規模での面積比較が重要となる地理分析や主題図作成に適しています。例えば、人口分布、森林面積、土地利用、気候帯、環境負荷といったグローバル統計データを可視化する際に、地域間の面積差を正確に表現できます。また、教育用地図や報告書、国際機関の資料において、視覚的な公平性を重視した世界地図として採用されることが多く、GIS 分析結果の全体像を示すベースマップとしても有効です。
例
1. グリニッチを中心とする、エケルト正積図法 (第 4 図法) による地図投影を示します。

2. エケルト正積図法。

関連座標系
複合座標参照系
東京測地系
メルカトル図法
ロビンソン図法
参考
- https://en.wikipedia.org/wiki/File:Ecker_IV_projection_SW.jpg
- https://desktop.arcgis.com/ja/arcmap/latest/map/projections/eckert-iv.htm
- https://nkgias.com/ja-jp/NetHelp/index.html#!Documents/%E3%82%A8%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%83%88%E7%AC%AC%EF%BC%94%E5%9B%B3%E6%B3%95eckertivprojection.htm