Hartebeesthoek94(EPSG:4148)
2025年11月04日 19:38
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概要
Hartebeesthoek94(EPSG:4148)は、南アフリカ全域を対象とした地理座標系で、南アフリカの国家測地基準として採用されています。この座標系は、地球重心を基準とする国際地球基準座標系(ITRF)に基づいており、1994年に導入されました。主に地図作成、測量、インフラ管理、災害対策など、南アフリカ国内での正確な位置情報の取得・利用を目的としています。GNSS(特にGPS)との整合性が高く、長期的な地殻変動の影響を考慮した位置精度が得られるため、地質学的調査や広域測量にも活用されています。
構成要素
- 基準座標系(Geodetic Datum):Hartebeesthoek94(国際地球基準座標系ITRFの1994年版を基にした南アフリカ国家測地基準)
- 投影法(Projection Method):通常は経緯度(地理座標系)として利用され、必要に応じてUTMやローカル平面座標系に変換
- 中心経緯度:南緯25度、東経25度付近(南アフリカのほぼ中央)
- 単位:度(経緯度表示の場合)
- 対象地域:南アフリカ全域、および近隣諸国の一部地域
長所
- GNSS(GPS)観測データとの親和性が高く、測位精度が安定
- 国際的な測地フレーム(ITRF)に準拠しているため、長期間にわたる位置の一貫性が保たれる
- 国内統一基準として広く普及しており、測量・GIS・インフラ分野でのデータ互換性が高い
短所
- 南アフリカ国外では利用価値が低く、他地域への適用には変換が必要
- 長期間の地殻変動やプレート運動により、最新の測地フレームとの間に数cm〜数十cmの差が生じる可能性がある
- 特定の古いGIS・測量ソフトではサポートが限定的で、変換設定が複雑になる場合がある
応用シーン
Hartebeesthoek94(EPSG:4148)は、南アフリカ国内の測量・地図作成・都市計画・インフラ管理など、正確な位置情報を必要とするあらゆる分野で利用されています。特に道路・鉄道・上下水道などの公共インフラの維持管理や、鉱山・エネルギー分野の資源探査、災害時の現場位置特定などにおいて重要な役割を果たします。また、地殻変動の観測や地質学的研究、国家基準点網の整備にも活用され、南アフリカの地理情報基盤を支える中核的な座標系となっています。
例
1. 南アフリカのゼロオーダーGPSネットワーク。

2. 南アフリカのガウス座標系(Loシステム)。

関連座標系
RGF93
SAD69
ETRS89-LAEA
ランベルト正角円錐図法
参考
- https://www.fig.net/organisation/comm/5/library/reports/wonnacott.pdf
- http://gpsfrodo.50megs.com/World%20Geodetic%20System%201984.htm
- https://epsg.io/4148