Mapillary Image Matching API(マピラリー・イメージ・マッチングAPI)
2025年11月24日 16:18

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概要

Mapillary Image Matching API(マピラリー・イメージ・マッチングAPI) は、画像マッチング技術に基づくインターフェースサービスであり、コンピュータビジョンアルゴリズムを用いて複数の画像間の空間的整合性および特徴対応を実現することを目的としています。本APIは、SIFT、ORBなどのキーポイント(特徴点)を検出し、ホモグラフィ行列(Homography Matrix) を算出することで、異なる視点または異なる時刻に撮影された画像を幾何的に整列させます。

データフォーマットの概要

Mapillary Image Matching API のファイル構成は、主に以下の中核コンポーネントから構成されています:

  1. APIリクエストモジュール:HTTPリクエストおよびレスポンスを処理し、認証(OAuth 2.0)、パラメータ検証、エラーハンドリングを行います。RESTfulインターフェースによる呼び出しをサポートします。
  2. 画像処理コアライブラリ:OpenSfMアルゴリズムライブラリを統合し、特徴抽出(SIFT / SuperPoint)、マッチング(HNSW)、および三次元再構成(SfMパイプライン)を担当します。
  3. メタデータ管理ユニット:画像の緯度・経度、タイムスタンプ、デバイス情報などのメタデータを保存・取得し、Mapillaryデータベースと連携します。
  4. 開発者ツールキット:Python SDKおよびサンプルコードを提供し、画像のアップロード、マッチング、データ分析のプロセスを簡素化します。
  5. ドキュメントおよびテストスイート:自動生成されたAPIドキュメントおよびユニットテストモジュールを含み、インターフェースの一貫性を保証します。

長所

  1. 高い技術成熟度:Mapillaryの画像マッチング技術は、構造光(SfM)および深層学習アルゴリズムに基づいており、異なる角度や照明条件下の画像にも対応可能です。大規模なストリートビュー画像データセットの処理に適しています。
  2. マルチプラットフォーム対応:APIはPython SDK(例:mapillary_tools)およびRESTfulインターフェース経由での呼び出しをサポートしており、既存のワークフローに柔軟に統合できます。さらに、MapillaryはQGISやJOSMプラグインを提供しており、地理情報分析や地図データの連携が容易です。
  3. 高精度なマッチング:SIFT、ORBなどの従来アルゴリズムと深層学習モデルを組み合わせることで、高いマッチング精度を実現しており、とくにストリートビュー画像の位置合わせにおいて安定した性能を発揮します。

短所

  1. 処理速度の制約:大規模な画像データセットを処理する場合、特に従来のアルゴリズム(例:SIFT)を使用する際には、マッチングに時間がかかり、高性能な計算リソースを必要とします。
  2. データ量の制限:無料版APIには、呼び出し頻度やデータ量に制限がある場合があり、企業向けアプリケーションでは商用ライセンスの購入が必要です。
  3. 学習コストの高さ:開発者はSfM(Structure from Motion)の原理やMapillaryツールチェーン(mapillary_toolsなど)を理解する必要があり、初心者にはやや習得が難しい傾向があります。

応用シーン

Mapillary Image Matching API は、主にストリートビュー画像の処理および解析に利用されます。応用例として、地理情報システム(GIS)における地図更新や地理情報解析、都市計画におけるインフラおよび交通状況の評価、交通管理におけるリアルタイム交通モニタリングなどがあります。また、自動運転車両の高精度なストリートビューデータの構築にも活用され、車両が周囲環境をより正確に理解することを支援します。さらに、開発者はQGISなどのプラットフォームを通じてMapillary画像を統合し、地理空間分析や物体検出、画像マッチングタスクに応用することができます。

1. コロラド州立大学のキャンパスを横切る緑のラインは、一連のMapillary写真で構成されたラインストリングを示します。


2. Mapillaryによって検出された特徴点の位置を観察する例。

ファイルの開き方

3. Mapillary上で画像をフィルタリングして表示します。

関連地図サービス

Mapillary API

OpenStreetCam

Mapillary Vector Tiles API

Naver Maps API

参考

  1. https://blog.mapillary.com/product/2017/04/12/how-to-retrieve-mapillary-images-to-use-in-external-tools.html
  2. https://gis.stackexchange.com/questions/486735/retrieve-all-mapillary-images-which-show-a-feature-with-a-particular-id
  3. https://help.mapillary.com/hc/en-us/articles/115001662325-Viewing-imagery-on-the-Mapillary-web-app-the-complete-guide