LandXML(ランドエックスエムエル)
2025年11月19日 15:30

GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVTなどの複数のGISフォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrainへの変換や公開が可能なワンストップ3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。

概要

LandXML(ランドエックスエムエル) は、土木工学分野における設計・施工・測量データを交換するための オープンなXMLベースのデータ交換フォーマット です。2000年にAutodesk社を中心とする国際コンソーシアムによって策定され、道路、鉄道、橋梁、地形、排水など、インフラ設計・施工に関わる多様な情報を標準化された形式で記述することを目的としています。LandXMLは、ソフトウェア間でのデータ互換性を高めることで、従来のCADデータ交換に伴う情報損失や再入力作業を削減し、土木設計プロセスの効率化と精度向上を実現します。

データフォーマットの概要

LandXMLは、XML(Extensible Markup Language) を基盤とした階層構造を持ち、人間にも機械にも読みやすい形式で記述されます。主要なデータ要素は以下の通りです:

  1. <Project>:プロジェクトの基本情報(名称、作成者、日付など)を格納。
  2. <Alignments>:道路や鉄道などの線形情報(平面線形・縦断線形)を定義。
  3. <Surfaces>:地形データや設計面の三角網(TIN)を記述。
  4. <Parcels>:土地の区画情報や境界線を管理。
  5. <Pipes> / <Drainage>:上下水道や排水施設の構造を表現。
  6. <CgPoints>:測量点データ(座標、高さ、属性)を含む。

これらのデータはタグと属性によって厳密に構造化されており、異なるCADや測量ソフトウェア間での互換性を確保します。LandXMLはテキストベースのため、汎用的なXMLパーサーやスクリプトを用いて容易に解析・変換することができます。

長所

  1. オープンスタンダード:特定ベンダーに依存せず、誰でも利用・拡張可能な仕様であるため、国際的な土木BIM/CIM環境に適合します。
  2. 高い互換性と拡張性:複数のCAD、GIS、測量ソフト(AutoCAD Civil 3D、MicroStation、Trimble、Bentley等)で広くサポートされており、異種システム間のデータ交換を容易にします。
  3. データの可読性・透明性:XML形式により、エンジニアが直接内容を確認・修正でき、バージョン管理や自動処理にも適しています。
  4. ワークフローの効率化:設計から施工、維持管理まで一貫したデータ利用が可能で、再入力や重複作業を削減します。

短所

  1. ファイルサイズが大きくなりやすい:テキストベースで記述されるため、同等情報を保持するバイナリ形式に比べて容量が増加します。
  2. 3D表現の制限:複雑な三次元形状やBIMモデルとの完全互換性は限定的で、データの抽象化が必要となる場合があります。
  3. 標準化の一部未整備:国や地域によってLandXML仕様の実装が異なる場合があり、完全な互換性が確保されないことがあります。
  4. 更新停滞の課題:2000年代以降、開発が停滞しているバージョンも多く、LandXML 2.0への移行や新しいBIM連携標準(InfraGMLなど)への対応が課題です。

応用シーン

LandXMLは、主に土木設計・測量・施工管理の分野で利用されています。道路・鉄道・トンネルなどの線形設計データの交換、地形モデルや土量計算、用地測量、排水設計など、幅広い工程で活用可能です。設計事務所と施工会社、発注者(自治体・公共団体)間のデータ共有においても標準フォーマットとして採用されており、CIM(Construction Information Modeling)やBIM(Building Information Modeling)の一環として位置付けられています。また、近年ではGISとの統合利用も進んでおり、国土基盤データや維持管理システムへの連携にも応用されています。

  1. LandXML(.xml)のインポート。

ファイルの開き方

  1. LandXMLに書き出し。

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参考

  1. https://www.autodesk.com/jp/support/technical/article/caas/sfdcarticles/sfdcarticles/kA93g0000008Rzq.html
  2. https://bimcim-hub.com/civil3d-import-guide/