マクブライド–トーマス平極正弦投影(McBryde–Thomas Flat-Polar Sinusoidal Projection)
2026年01月27日 13:39

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概要

マクブライド–トーマス平極正弦投影(McBryde–Thomas Flat-Polar Sinusoidal Projection)は、C. F. McBryde と P. D. Thomas によって提案された世界地図向けの修正正弦図法系投影の一種です。正弦曲線投影(Sinusoidal Projection)を基礎としつつ、極域を平坦化(フラットポーラ)することで、高緯度地域における形状の歪みを緩和することを目的としています。主に全世界を一枚の地図として表現する際に用いられ、面積の保存を重視しながら、視覚的なバランスを改善した投影法として位置づけられます。

オーバービュー

本投影は等積投影(Equal-Area Projection)に分類され、赤道付近では正弦曲線投影の特性を強く保持しつつ、緯度が高くなるにつれて極方向の変形を調整する数式構造を持っています。最大の特徴は、極点が線分として表現される「平極(Flat-Polar)」構造であり、これにより極域が一点に収束することなく、横方向に展開されます。その結果、極付近の陸塊が過度に引き伸ばされるのを防ぎ、全体として滑らかで連続的な世界図形が形成されます。

長所

  1. 等積性の保持:地表面積を正確に保持するため、大陸や海洋の相対的な面積比較に適しており、主題図や統計地図で信頼性の高い表現が可能です。
  2. 極域歪みの緩和:正弦曲線投影に比べ、極域が平坦化されることで形状の極端な歪みが軽減され、高緯度地域の視認性が向上します。
  3. 世界地図としての視覚的安定性:全体の輪郭が横に広がった穏やかな形状となり、極端な尖りがなく、教育用・解説用の世界地図として扱いやすい外観を持ちます。
  4. 連続性の高い表現:経線・緯線の変化が滑らかで、地理的連続性を直感的に把握しやすい点も利点です。

短所

  1. 角度・形状は保持されない:等積投影であるため、角度や局所的な形状は正確に保存されず、航海図や精密測量には不向きです。
  2. 距離歪みの存在:距離は場所によって不均一に歪むため、地点間距離の定量的比較には適していません。
  3. 実務用途での利用が限定的:主に世界地図の可視化を目的とした投影であり、GIS における解析や工学的用途ではほとんど採用されません。
  4. 一般的知名度の低さ:メルカトル投影やロビンソン投影に比べると知名度が低く、標準的な地図投影としての採用事例は多くありません。

応用シーン

McBryde–Thomas 平極正弦投影は、世界全体を対象とした主題図や統計地図、教育用資料、学術的な地理解説図に適しています。特に、大陸や国家の面積比較を重視しつつ、極域を含めた全体像を視覚的にバランスよく示したい場合に有効です。極域が平坦化されているため、南極大陸や北極圏を含むテーママップでも極端な視覚的違和感が少なく、地球規模の分布パターンや環境・人口・気候に関する概念説明において、理解を助ける表現手法として利用されます。

1. マクブライド・トーマス平極正弦波。

2. McBryde-Thomas Flat-Polar Sinusoidal (interrupted) 地図投影画像、物理地図。15° の経緯線。

関連 GIS 投影

クォーティック・オーサリック投影

修正ボンヌ投影

フーコー正弦曲線図法

オーガスト周転円投影法

参考

  1. https://www.mapthematics.com/ProjectionsList.php?Projection=114
  2. https://map-projections.net/license/mcbryde-thomas-fp-sinusoidal-interrupted:mapimg-stf