DEM(Digital Elevation Model:数値標高モデル)
2026年01月13日 18:38

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概要

DEM(Digital Elevation Model:数値標高モデル)は、地表の標高を数値として格子状(ラスタ)に表現した、汎用的な地形データ形式および概念です。各格子(セル)には対応する標高値が格納され、地形の起伏や形状を定量的に把握することができます。DEM は特定のベンダーに依存しない汎用フォーマットとして広く利用されており、地形解析、地図作成、シミュレーション、防災、環境解析など、さまざまな分野で基礎的かつ不可欠な空間データとして位置づけられています。

データフォーマットの概要

DEM は主にラスタ構造を持つデータとして構成され、標高情報とそれを正しく解釈するための空間参照情報から成り立っています。一般的には、各セルが一定の地上解像度(例:5m、10m、30m など)を持ち、セル値として標高(通常はメートル単位)が格納されます。加えて、データ全体の行列数、セルサイズ、地理的範囲、座標参照系(地理座標系や投影座標系)、欠損値(NoData)の定義などのメタデータが付随します。DEM は GeoTIFF、ASCII Grid、NetCDF など、複数の実装形式で提供されることが多く、用途や解析環境に応じて選択されます。

長所

  1. 地形を直感的かつ定量的に表現可能:DEM は地表の起伏を数値として保持するため、標高分布を直感的に可視化できるだけでなく、定量的な解析にも直接利用できます。
  2. 多様な解析への汎用性:傾斜量・傾斜方向、流域解析、可視域解析、陰影起伏図(ヒルシェード)作成など、多くの地形解析の基礎データとして活用できます。
  3. 他の地理空間データとの統合が容易:GIS における標準的なラスタデータとして扱えるため、土地利用図、植生データ、気象データなどと容易に重ね合わせることができます。
  4. データ入手性が高い:衛星観測(SRTM、ASTER など)や航空レーザ測量(LiDAR)に基づく DEM が、国や研究機関から広く公開されており、地域スケールから全球スケールまで多様な解像度のデータを利用できます。

短所

  1. 解像度による精度制約:DEM は格子データであるため、解像度が粗い場合には細かな地形(小規模な尾根や谷、人工構造物など)を正確に表現できません。
  2. 生成手法に起因する誤差:衛星 DEM や写真測量 DEM では、植生や建造物の影響を受けやすく、必ずしも「地表面」そのものを正確に表していない場合があります。
  3. 大容量データになりやすい:高解像度 DEM はデータ量が非常に大きくなり、保存・転送・解析時の計算負荷やストレージ負担が増大します。
  4. 用途依存の前処理が必要:水文解析などでは、窪地(シンク)の補正や平滑化処理など、目的に応じた前処理を行わなければ、解析結果に誤差が生じる可能性があります。

応用シーン

DEM(数値標高モデル)は、地形を基盤とするあらゆる空間解析の中核データとして利用されます。防災分野では、洪水氾濫解析、土砂災害危険度評価、津波シミュレーションなどに用いられ、被害予測や避難計画の策定に貢献します。都市計画や土木・建設分野では、造成設計、道路・鉄道ルート検討、景観評価に活用されます。また、環境・自然科学分野では、水文循環解析、生態系モデリング、気候モデルの地形補正に不可欠なデータとして使用されます。さらに、3D 地図や可視化、シミュレーション、ゲームや VR などの分野でも、現実的な地形表現を実現する基盤データとして幅広く応用されています。

1. 火星のティトニウム・カズマのDEMを三次元表示した画像

2. 米国全土の陰影図。

ファイルの開き方

1. DEM データを可視化した例.千歳泉郷周辺。

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参考

  1. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B0%E5%80%A4%E6%A8%99%E9%AB%98%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB
  2. https://club.informatix.co.jp/?p=1342
  3. https://mak-kawa.sakura.ne.jp/My_GeolArticles/dem_world/dem_world.html