VRML (Virtual Reality Modeling Language)ファイルとデータ形式
2025年11月17日 17:22

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概要

VRMLは「Virtual Reality Modeling Language(仮想現実モデリング言語)」の略称であり、Webページ上で3Dオブジェクトに基づいたアニメーション効果やユーザーインタラクションを実現するために作られました。VRMLファイルは通常、3D仮想環境を記述するために使用され、ポリゴンの頂点、辺、色などの情報が含まれています。VRMLを使用することで、開発者はWebページ上で表示可能なインタラクティブな3Dシーンを作成できます。VRMLファイルの拡張子は .wrl(ワールドファイル)であり、テキスト形式で保存されるため、可読性が高く手動での編集が容易です。

データフォーマットの概要

VRML(Virtual Reality Modeling Language)ファイルは、以下の主要な構成要素で構成されています:

  1. ファイルヘッダー
    すべてのVRMLファイルは、ファイルのバージョンを示す特別なヘッダーで始まります。
  2. ノード(Node)
    ノードはVRMLファイルを構成する基本単位であり、それぞれが異なる幾何形状、属性、または動作を表すことができます。
  3. フィールド(Field)
    エンティティの概要情報(タイプ、属性、階層情報など)を提供します。
  4. パラメータデータセクション
    フィールドはノードの属性であり、ノードの状態(色、位置、材質など)を記述するために使用されます。
  5. シーングラフ(Scene Graph)
    VRMLはシーングラフを使用して、シーン内のすべてのオブジェクトとそのプロパティを表現します。

長所

  1. クロスプラットフォーム性:VRMLファイルはテキスト形式であり、プラットフォームに依存せず、さまざまなOSやデバイスで動作可能です。
  2. 強力なモデリング機能:複雑な3Dシーン(幾何形状、テクスチャ、ライティング効果など)を作成でき、豊かな視覚体験を提供します。
  3. 高いインタラクティビティ:マウス、キーボード、タッチスクリーンなど多様なインターフェースを通じて、ユーザーが仮想環境と相互作用できます。
  4. リアルタイムレンダリング機能:低スペックのハードウェアでもスムーズな3D描画が可能で、リアルタイムかつ没入型の仮想体験を実現します。

短所

  1. 計算効率の低さ:VRMLはテキストベースであり、解析・描画時に大量のスクリプト命令をリアルタイムで処理する必要があり、CPUやメモリへの負荷が高く、複雑なシーンでは処理遅延が発生しやすいです。
  2. ハードウェア適応性の不足:初期のVRMLはグラフィックアクセラレータ(GPUなど)への対応が不十分であり、最新ハードウェアの並列処理能力を十分に活かせず、描画速度が遅い傾向にあります。
  3. ツールチェーンの未熟さ:当時は効率的なVRMLエディタやデバッグツールが不足しており、モデリングやシーン構築にはテキストエディタの使用が必要で、デバッグ作業が煩雑でした。
  4. ファイルサイズの最適化不足:VRMLファイル自体は軽量ですが、外部リソース(テクスチャや音声など)に依存するため、別途ダウンロードが必要となり、読み込み時間が長くなりがちです。

応用シーン

VRMLは教育(NASAの太陽系モデル、医学解剖)、工学・建築(バーチャル内覧、機械設計)、文化・芸術(デジタル博物館、インタラクティブアート)、商業マーケティング(3D商品展示)、軍事(シミュレーショントレーニング)など、さまざまな分野で広く使用されてきました。その本質的価値は、低コストでクロスプラットフォームの3Dインタラクションを実現できることにありますが、性能やツール、エコシステムの限界により、現在ではWebGLやX3Dなどの現代的な技術に徐々に置き換えられつつあります。

1. VRMLで表現されたアパートの平面図。

2. VRML教室。

ファイルの開き方

1. IfcViewer VRML Export を使用して開く。

2. 追加のプラグインを介して VRML ファイルを Web ブラウザーにインポートします。

関連 GIS ファイル

SketchUp

RVM

NTF

STEP

参考

  1. https://www.rkriz.net/sv/classes/vrml/NCSA_VRML_Tutorial/index.html
  2. https://help.elitecad.eu/16/ar/en/manual/interfaces/vrml/
  3. https://www.w3.org/MarkUp/VRML/
  4. https://help.autodesk.com/view/ALIAS/2023/ENU/?guid=GUID-9176A58F-B3D8-4BFD-9689-3662960409C7