GISBox

正距方位図法(Azimuthal Equidistant Projection)

GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVT などの複数の GIS フォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrain への変換や公開が可能なワンストップ 3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。

概要

正距方位図法は、地球上のある 1 点(基準点)からの方位と距離を正確に保つように描かれる地図投影法です。中心点から他のすべての点までの直線距離と方位角が地図上でも正しく表現されるのが最大の特徴です。航空航法や通信分野など、方向と距離の正確さが重視される用途でよく使われます。

オーバービュー

この図法では、地球を中心点から見た「平面」として展開するため、中心から放射状に広がる形式となります。緯線は同心円として、経線は中心から放射する直線として描かれます。地図の中心から遠ざかるほど、形や面積の歪みが大きくなるものの、中心からの直線距離と方位は常に正確です。

長所

  1. 中心からの距離が正確:基準点から任意の地点までの距離を、地図上でそのまま測ることが可能です。
  2. 方位が保たれる:中心点から他の地点への方位が正しく、航法やレーダー分析に適しています。
  3. 地球全体を 1 枚で表現可能:極点を中心とした場合、地球全体を 1 枚で表せる投影図が作成可能です。

短所

  1. 中心から離れるほど形が歪む:地図の端に近づくほど、面積や形状の歪みが著しくなります。
  2. 範囲が広いと見づらくなる:世界地図として使う場合、周辺地域の視認性が悪くなる傾向があります。
  3. 基準点によって見え方が変わる:異なる中心点を選ぶことで、同じ地域でも表示が大きく変わります。

応用シーン

正距方位図法は、航空航法のルート設計、短波無線通信の可達範囲図、地震の震央距離の分析、または特定地点からの地理的影響範囲の可視化など、「ある地点からの距離と方向」が重要となるあらゆるシーンで活用されます。たとえば、東京を中心にした世界へのアクセス図や、災害対応における基準点からの影響圏マップなどがその典型です。

  1. 正距方位図法の概念図。

  1. 緯度経度 0 度を中心とした正距方位図法。

関連 GIS 投影

極平射図法

ステレオ投影

正弦曲線図法

高斯–クリューゲル投影

参考

  1. https://manifold.net/doc/mfd9/azimuthal_equidistant_projection.htm
  2. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A3%E8%B7%9D%E6%96%B9%E4%BD%8D%E5%9B%B3%E6%B3%95
  3. https://nkgias.com/ja-jp/NetHelp/index.html#!Documents/%E6%AD%A3%E8%B7%9D%E6%96%B9%E4%BD%8D%E5%9B%B3%E6%B3%95azimuthalequidistantprojection.htm