GISBox

LYRX (ArcGIS Pro Layer File)ファイルとデータ形式

GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVT などの複数の GIS フォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrain への変換や公開が可能なワンストップ 3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。

概要

LYRXファイルは、ArcGIS Pro ソフトウェアで使用されるプロジェクトファイル形式です。これは、ArcGIS Pro プロジェクトの中核となるファイルであり、プロジェクトの設定情報、マップレイヤー、ツールボックス、レイアウト、スタイル、その他の関連リソースを保存します。LYRX ファイルを使用することで、マップ、データ、分析、地理処理ツールの設定を含む GIS プロジェクト全体を保存・共有できます。

データフォーマットの概要

  1. レイヤー情報:
  • .lyrx ファイルには、レイヤーの基本情報(レイヤー名、データソースのパス、レイヤータイプ(ポイント、ライン、ポリゴンなど))が含まれています。
  1. シンボル設定
  • シンボル設定は.lyrx ファイルの重要な要素であり、レイヤーの視覚的な表現を定義します。
  • シンボルの色、線種、塗りつぶしスタイル、シンボルサイズ、透明度などの属性が含まれています。
  1. ラベリング設定
  • ラベリングは、地名や数値などのテキスト情報を地図上に表示するための設定です。
  • .lyrx ファイルには、フォントスタイル、サイズ、色、位置などのラベル設定が含まれています。
  1. レイヤーグループ
  • .lyrx ファイルは、ネストされたレイヤーグループをサポートし、複数のレイヤーをまとめて管理できます。
  • レイヤーグループには、サブレイヤーやサブレイヤーグループを含めることができ、複雑なレイヤー構造を作成できます。
  1. その他の設定情報
  • 上記の基本情報に加えて、.lyrx ファイルには、レイヤーの可視設定、縮尺範囲、属性テーブルなどの追加設定情報が含まれる場合があります。

長所

  1. 効率的なレイヤー管理:.lyrx ファイルを使用すると、複数のレイヤーとその属性(シンボル設定、ラベリングなど)を 1 つのファイルに保存できるため、レイヤー管理が簡単になります。ユーザーは、これらのレイヤーファイルを簡単にインポート、エクスポート、共有でき、チームでのコラボレーション効率を向上させることができます。
  2. スタイルの一貫性:.lyrx ファイルを使用することで、異なるプロジェクトや異なるユーザー間でレイヤースタイルを統一することができます。これにより、地図のプロフェッショナルな品質と可読性を維持できます。
  3. プロジェクト間での再利用:.lyrx ファイルはプロジェクト間での再利用が可能であり、あるプロジェクトのレイヤースタイルを別のプロジェクトに適用することができます。これにより、スタイルを再設定する必要がなくなり、地図作成の効率が向上し、作業の重複を減らすことができます。
  4. 複雑なレイヤー構造のサポート:旧バージョンの.lyr ファイルと比較して、.lyrx ファイルはより複雑なレイヤー構造をサポートしており、ネストされたレイヤーグループやサブレイヤーを含めることができます。これにより、より詳細で複雑な地図レイヤーの構築が可能になります。
  5. ArcGIS Pro との高度な統合:.lyrx ファイルは ArcGIS Pro のネイティブファイル形式であり、ArcGIS Pro ソフトウェアと密接に統合されています。ユーザーは、追加の変換作業なしで ArcGIS Pro 内で直接.lyrx ファイルを開き、編集し、保存することができます。

短所

  1. ファイルの依存性:.lyrx ファイルは ArcGIS Pro ソフトウェアに依存しており、ユーザーは ArcGIS Pro をインストールしなければこれらのファイルを開いたり編集したりすることができません。そのため、.lyrx ファイルの他の GIS ソフトウェアとの互換性は限られています。
  2. 学習コスト:ArcGIS Pro に不慣れなユーザーにとって、.lyrx ファイルの使用方法を習得するには一定の時間と学習コストがかかります。ユーザーは、レイヤーファイルの作成、編集、管理方法、およびそれを地図プロジェクトに適用する方法を理解する必要があります。
  3. ファイルサイズ:.lyrx ファイルには大量のレイヤー情報や属性情報が含まれるため、ファイルサイズが大きくなる可能性があります。これにより、ストレージ容量を消費し、ファイルの転送や共有に時間がかかる場合があります。
  4. バージョン互換性:ArcGIS Pro のバージョンによっては、.lyrx ファイルのフォーマットや機能の対応状況が異なる場合があります。ユーザーは、使用している ArcGIS Pro のバージョンが.lyrx ファイルと互換性があるかを確認する必要があります。

応用シーン

LYRX ファイルは、ArcGIS Pro ソフトウェアでのプロジェクト管理やデータ整理の場面で活用されます。ArcGIS Pro は、Esri 社が開発したプロフェッショナルな地理情報システム(GIS)ソフトウェアであり、地理データの作成、編集、分析、可視化を行うために使用されます。LYRX ファイルには、プロジェクトの設定情報、地図、レイヤー、ツール、その他の関連リソースが含まれており、GIS 専門家が複雑な地理データプロジェクトを整理・管理する際に役立ちます。

  1. LYRX ファイル例。

  1. LYRX ファイルを保存する。

ファイルの開き方

  1. ArcGIS Pro で LYRX ファイルを開く。

  1. LYRX ファイルとして保存。

関連 GIS ファイル

3DD

LYR

WOR

MWS

参考

  1. https://xtools.pro/en/features/miscellaneous-tools/working-with-arcgis-pro-layer-files/
  2. https://tech-support.esrij.com/arcgis/article/web/knowledge3479.html