GISBox

SBNファイルとデータ形式

GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVT などの複数の GIS フォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrain への変換や公開が可能なワンストップ 3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。

概要

SBNファイルは、Esri 社の ArcGIS ソフトウェアで使用される空間データインデックスファイルであり、シェープファイル(SHP)の一部として存在します。SBN ファイルは主に空間インデックス情報を格納し、シェープファイルの空間検索および表示速度を向上させる役割を担っています。

データフォーマットの概要

SBN ファイルはバイナリ形式で保存されており、空間インデックス情報を格納します。このインデックスは主に以下の要素で構成されています:

  1. 空間境界情報: データの最小境界ボックス(MBR)を記録。
  2. 空間分割情報: 空間データをグリッド状に分割し、各セルに含まれるジオメトリの情報を管理。
  3. 参照ポインタ: ジオメトリデータへのポインタを格納し、インデックスを高速に参照可能。

SBN ファイルは、シェープファイルのジオメトリ情報を効率的に検索するためにR ツリー空間インデックスを使用します。R ツリーは多次元空間データの高速検索に適しており、大規模な地理データの処理効率を向上させます。

長所

  1. **高速な空間クエリ:**SBN ファイルは空間インデックスを提供するため、空間検索や表示処理が大幅に高速化します。例えば、数百万件のポイントやポリゴンデータを含むシェープファイルでも、SBN インデックスがあることでクエリ処理がスムーズに行えます。
  2. **効率的なデータ可視化:**GIS ソフトウェアで大規模な地理データを表示する際、SBN ファイルにより表示速度が向上し、遅延が軽減されます。
  3. **ファイルサイズが小さい:**SBN ファイルは空間インデックス情報のみを格納するため、データ量が小さく、ディスクスペースをほとんど消費しません。
  4. **自動生成と管理が容易:**ArcGIS などのソフトウェアでは、シェープファイルに対してインデックスを作成すると自動的に SBN ファイルが生成されます。ユーザーが手動で管理する必要がなく、運用が容易です。

短所

  1. Esri 独自形式で汎用性が低い:SBN ファイルは ArcGIS などEsri 製品でのみサポートされており、他の GIS ソフトウェア(QGIS や MapInfo など)では基本的に読み取ることができません。これにより、ソフトウェア間の互換性が制限されます。
  2. **編集不可:**SBN ファイルはバイナリ形式で保存されているため、人間が直接編集することはできません。インデックスを再構築するには、元のシェープファイルを基に再生成する必要があります。
  3. **インデックスの再作成が必要:**シェープファイルのデータを編集すると、SBN ファイルは無効になります。そのため、編集後はインデックスを再作成する必要があります。

応用シーン

都市計画や環境管理では、数百万件の地理データを処理する必要があります。このような大量データを表示・解析する際に、SBN ファイルによる空間インデックスは高速な検索とスムーズな表示を実現します。 災害管理や環境監視では、洪水、地震、森林火災などの大規模な空間データが扱われます。これらのデータをリアルタイムで可視化・解析する際には、高速な空間クエリが不可欠です。SBN ファイルはこのようなシナリオで効果を発揮します。地籍管理や不動産評価のようなシナリオでも SBN ファイルは活用されています。不動産や土地情報を含む大規模なシェープファイルの検索速度が向上し、地理データの取り扱いがより効率的になります。

  1. SBN ファイル例。

  1. SBN ファイル例

ファイルの開き方

  1. ArcGIS に開いた SBN ファイル例

  1. QGIS へドラッグ&ドロップしてインポート

関連 GIS ファイル

JPEG

BMP

SDB

WT

参考

  1. https://ja.filedesc.com/file/sbn
  2. https://www.esrij.com/gis-guide/esri-dataformat/shapefile/
  3. https://note.com/kinari_iro/n/n93c85c88b77d
  4. https://www.inokumaaranuu.com/qgisstart/