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アルベルス正積円錐図法(Albers Equal-Area Conic Projection)

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概要

アルベルス正積円錐図法(Albers Equal-Area Conic Projection)は、面積を正確に保つ円錐図法の一種であり、地理情報システム(GIS)や地図製作において広く使用される投影法の一つです。

この図法は、地球表面を円錐で包み、その円錐を展開することで地図を表現します。2 つの標準緯線(通常は中緯度地域に設定される)を基準としており、その 2 本の緯線間では形状の歪みが最小限に抑えられ、面積も正しく保たれます。

アメリカの地図作成などでよく使われるほか、日本の中緯度地域にも応用可能な投影方式です。

オーバービュー

  1. 投影法:Albers_Equal_Area
  2. 標準緯線 1(Standard_Parallel_1)
  3. 標準緯線 2(Standard_Parallel_2)
  4. 原点の緯度(Latitude_Of_Origin)
  5. 原点の経度(Central_Meridian)
  6. 偽東距(False_Easting)
  7. 偽北距(False_Northing)
  8. 測地系(Datum:例 NAD83, GRS80 など)
  9. 単位(例:Meter)

このようなパラメータが、GeoTIFF や Shapefile、GeoJSON などの地理空間データ形式内で定義されます。

長所

  1. 面積が正確に保たれるため、森林面積、農地面積、水域の計測などに最適
  2. 標準緯線付近では形状の歪みが少ない
  3. 中緯度地域(30 ~ 50 度)においてバランスの良い表示が可能
  4. 気候、環境、土壌の分布図に適している

短所

  1. 面積は正しいが、形状・距離・方向の歪みが発生しやすい
  2. 高緯度・低緯度の地域では投影の精度が低下する
  3. 全世界規模の地図表現には不向き(局地的用途向き)

応用シーン

アルベルス正積円錐図法は、面積の正確性が求められる統計地図や主題図の作成に適しています。特に、森林資源管理、土壌分類、土地被覆分類、人口密度や気候帯の可視化など、地理的対象の分布面積が重要な意味を持つ場合に重宝されます。また、アメリカ合衆国や中国など広大な東西方向の国土を持つ国々で、国家基準の投影法として使われることもあります。

日本では、国土全体にはあまり使われませんが、地域単位(例:本州、九州など)での自然環境分析や農業統計などの分野に適用されることがあります。

  1. 標準緯線を北緯 20° 及び北緯 50° に設定したアルベルス正積円錐図法。

  1. 標準緯線を北緯 15° 及び北緯 45° に設定し、テイソーの指示楕円を付したアルベルス正積円錐図法。

関連 GIS 投影

横メルカトル図法

ランベルト正角円錐図法

UTM 投影図法

高斯–クリューゲル投影

参考

  1. https://en.wikipedia.org/wiki/Albers_projection
  2. https://desktop.arcgis.com/zh-cn/arcmap/latest/map/projections/albers.htm
  3. http://www.geography.hunter.cuny.edu/~jochen/GTECH361/lectures/lecture04/concepts/Map%20coordinate%20systems/Albers%20Equal%20Area%20Conic.htm