WB(Web Bundle)ファイルとデータ形式
GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVT などの複数の GIS フォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrain への変換や公開が可能なワンストップ 3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。
概要
WBファイルとは、空間データ処理ソフトにおいて使用される、Web ベースの空間タイルサービスに対応する専用形式のことです。特に、地形データやラスタ画像をタイル化して保存・配信するための一括管理ファイルとして利用され、効率的なデータ読み込みや Web 公開を可能にします。地形や影像タイルの階層構造とメタ情報を含んだ自己完結型のデータパッケージとして扱われます。
データフォーマットの概要
- 構成内容:
- 地形・影像タイル(通常は TMS や WMTS 様式に準拠)
- 各レベル・ズーム階層ごとのタイルマップ
- メタデータ(範囲情報、投影、ズーム範囲など)
- 拡張子:
.wb
- 対応ソフトウェア:
- 一部の Web GIS プラットフォーム(カスタムプラグインを通じて)
- 対応投影:
- メルカトル投影(EPSG:3857)
- 緯度経度(EPSG:4326)
長所
- 自己完結型:地形または画像タイルを 1 つのファイルにまとめられるため、ファイル管理が簡単。複数フォルダ構成より移動・共有が楽。
- 高速読み込み:GISBox などの対応ソフトでは、WB ファイルを直接読み込み、キャッシュ不要で即座に可視化が可能。
- Web サービス対応:WMTS/TMS などの Web タイルサービスと親和性があり、即座に Web 地図へ展開可能。
- 軽量性と圧縮対応:内部で最適化されたタイル圧縮により、ディスク容量を抑えつつ高速表示。
短所
- 汎用性が低い:一般的な GIS ソフト(ArcGIS や QGIS など)では標準サポートされていないため、専用ソフトまたはプラグインが必要。
- 可編集性が低い:WB ファイルは読み取り専用であることが多く、内容を直接編集するのは困難。元データから再生成する必要がある。
- 仕様の非公開:一部独自仕様のため、ファイル構造や拡張が限定的。
応用シーン
Web 上での高速なタイル配信に最適。バックエンド不要で軽量な 3D 地図表示を実現。自己完結型ファイルのため、USB メモリやクラウドストレージを通じた配布に適している。通信環境の制限がある場面で、ローカルの WB ファイルを使ってスムーズに可視化可能。大容量の地形データを圧縮し、迅速に展開する場面で有効(例:避難経路や被害範囲の表示)。
例
- 地形タイル(Cesium Terrain 用 Web Bundle)。

- 影像タイル(TMS / WMTS 対応 Web Bundle)。

関連 GIS ファイル
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参考
- https://blog.jxck.io/entries/2019-11-12/webbundle.html
- https://qiita.com/hajime-san/items/64374a3fd07f2638ebb7
- https://ymtdzzz.dev/post/webbundles-tutorial/