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SIRGAS 2000 (South American Datum | EPSG:4674)

GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVT などの複数の GIS フォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrain への変換や公開が可能なワンストップ 3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。

概要

SIRGAS 2000 は、中央アメリカおよび南アメリカのための地心座標基準枠であり、ITRF(国際地球基準枠)と整合性のある統一基準枠を中南米地域に定義・実装することを目的としています。楕円体は GRS 1980 を採用し、長半径 6378137 メートル、扁平率は 1/298.257222101、本初子午線はグリニッジ子午線、角度の単位は度(degree)です。
SIRGAS 2000 は 2000 年に確立され、ITRF2000 と整合しており、基準時期(エポック)は 2000.0 です。この基準枠は中南米地域における ITRS(国際地心基準系)の地域的な高密度化を目指し、ラテンアメリカおよびカリブ海地域全体に約 200 の常時運用観測ステーション(SIRGAS-CON)
ネットワークを通じて構築されています。

構成要素

  1. 原点(オリジン)
    地球の質量中心(地心)を原点とし、座標系の一貫した起点を決定します。
  2. 座標軸
  • Z 軸:2000.0 年の地球基準極の方向を指し、地殻との残差回転を避けるため、地球の運動に応じて調整されます。
  • X 軸:2000.0 年におけるグリニッジ基準子午線と赤道面の交点から原点に向かいます。
  • Y 軸:Z 軸と X 軸と直交し、右手系の座標系を形成します(右手の法則と同様)。
  1. 基準楕円体パラメータ
  • 長半径(a):6378137 メートル(赤道方向の最大半径)
  • 扁平率(f):1/298.257222101(楕円体の平たさを示す)
  • 重力定数(GM):3.986004418×10¹⁴ m³/s²(地球の重力場の特性)
  • 角速度(ω):7.292115×10⁻⁵ rad/s(地球の自転速度)
  1. 座標枠および基準時期
  • 座標枠:ITRF97(国際的に統一された座標基準枠)
  • 基準時期(エポック):2000.0(この時期の瞬間座標を表す)

長所

  1. 地域適応性に優れる:中南米全域において ITRF と整合した地心基準枠を提供し、地理情報システム(GIS)や測地・地殻変動の研究における正確な空間参照を実現。
  2. 高精度:多数の GPS 観測データと高度な解析処理により、非常に高い位置精度を提供。中南米での建設・探査・測量において信頼性の高い地理座標を供給。
  3. 動的更新可能:地球の実際の運動と新たな観測データに基づいて、時間経過に応じた更新が可能。継続的な精度の維持が期待できる。

短所

  1. グローバル互換性が低い:中南米に特化した基準枠であり、他地域との座標変換では精度の低下や処理の複雑化が起きる可能性がある。
  2. データ処理が複雑:多数の観測データと専門的な解析が必要なため、一般ユーザーには扱いが難しく、専門的なソフトウェアや技術者が求められる。
  3. 構築コストが高い:観測ステーションやデータ処理施設の構築・維持には多大な資金と技術が必要で、経済的に困難な国や地域にとっては負担となる可能性がある。

応用シーン

SIRGAS 2000 は、中南米地域における測地学、地殻変動研究、土木工事、資源探査など、高精度な地理座標を必要とする分野に適しています。ITRF と整合した地心基準枠を提供し、地域特化型の GIS や空間データ解析のニーズに対応可能です。

  1. SIRGAS 2000 の適用範囲。

  1. SIRGAS 2000 。

関連座標系

CH1903

OSGB36

MGI

Amersfoort(EPSG:4289)

参考

  1. https://epsg.io/4674
  2. https://epsg.io/?q=SIRGAS+2000
  3. https://spatialreference.org/ref/epsg/4674/