PCIDSK(PCI Geomatics Database File)ファイルとデータ形式
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概要
PCIDSK(PCI Geomatics Database File)は、カナダの PCI Geomatics 社によって開発された地理空間データ用のファイルフォーマットであり、主にリモートセンシングおよび地理情報システム(GIS)分野で使用されます。このフォーマットは、ベクターデータとラスターデータの両方を 1 つのファイル内で格納できるデータベース型構造を採用しており、特に PCI Geomatics 製品である「Geomatica」ソフトウェアとの互換性が高いことで知られています。

データフォーマットの概要
- 拡張子:一般的に
.pix
ファイルとして保存されます。
- サポートするデータ:マルチバンド画像(リモートセンシング画像)、DEM(デジタル標高モデル)、ベクターレイヤ、属性情報など。
- データ構造:ハイブリッド型で、ラスターデータとベクターデータを同時に管理できる。
- 空間参照情報:座標系やジオリファレンス情報を内部に保持可能。
長所
- 統合データ管理:1 つのファイルにラスターデータとベクターデータの両方を格納できるため、データ管理が効率的です。
- 高い互換性:Geomatica ソフトウェアと完全に互換し、多様なリモートセンシング処理に対応可能です。また、GDAL ライブラリを通じて他の GIS ソフト(例:QGIS)でもサポートされています。
- 高い精度と拡張性:科学的な解析に必要な高精度の地理空間データを保持でき、マルチバンド対応などにも優れています。
- 属性情報の埋め込み:画像データに属性テーブルをリンクさせることができ、解析や分類作業に役立ちます。
短所
- ファイルサイズが大きくなりやすい:多くのデータを一括で格納するため、ファイル容量が増加しやすく、処理が重くなる場合があります。
- 他ソフトウェアでの限定的なサポート:Geomatica 以外のソフトでは、読み込みや編集が制限されることがあるため、使用には GDAL などの中間ツールが必要になるケースがあります。
- 知名度の低さ:GeoTIFF や Shapefile などの標準フォーマットと比べて普及度が低く、導入事例が限定的です。
応用シーン
Landsat、Sentinel、ASTER などの衛星画像を用いた地物分類や変化検出の処理に適しています。複数のデータ種別(画像、ベクター、属性)を一元管理し、効率的なプロジェクト運用が可能です。高機能な地理データ処理に対応しており、教育現場でも応用されています。カナダを中心とする政府系の地理情報プロジェクトで用いられることが多いです。
例
- PCIDSK (.pix)ファイル。

- PIX ファイル出力。

ファイルの開き方
- Tiff ファイルを PCIDSK (.pix) にインポートする。

- PCI フォーカスで PCIDSK ファイルを開く。

関連 GIS ファイル
SDX
XML
OGC GeoPackage
PRJ
参考
- https://www.youtube.com/watch?v=jpDSNO80OX0
- https://quickbirdonline.wordpress.com/2011/04/27/exsport-file-pcidsk-pix-ke-tiff/
- https://catalyst.earth/tutorial/optical-satellite-orthorectification-2/
- https://pcigeomatics.github.io/PCI-Geomatics-Python-Cookbook/geomatica_cookbook_files_layers.html