GISBox

Alembic

GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVT などの複数の GIS フォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrain への変換や公開が可能なワンストップ 3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。

概要

**Alembic **は、コンピュータグラフィックス分野で広く使用されているオープンソースのジオメトリキャッシュファイル形式および関連ツール群です。特にアニメーションやシミュレーションなどの複雑な幾何学データを、異なる 3D ソフトウェア間やレンダラ間で効率的に転送・交換するために用いられます。

近年では、地理情報システム(GIS)分野でも注目され始めており、3D モデルの頂点位置やアニメーションのキーフレーム、変形情報などを正確に保存できるほか、優れた圧縮性能を持ち、データ量を大幅に削減し、データの伝送・保存効率の向上に貢献します。

データフォーマットの概要

  1. ジオメトリデータ
  • メッシュ:ポリゴンメッシュ、サブディビジョンサーフェス、三角形/四角形パッチなどをサポートし、頂点位置・法線・UV 座標・頂点カラーなどを保存。
  • カーブ:NURBS カーブ、ベジエカーブ、スプラインなどをサポート。
  • パーティクル:点群データをサポートし、各粒子の位置・速度・ライフサイクルなどを記録。
  • ボリューム:ボクセル化データ(煙や流体シミュレーション結果など)をサポート。
  1. アニメーションデータ
  • 頂点アニメーション:各フレームにおける頂点の位置変化を記録(顔の表情、布の動きなど)。
  • 変形:スキニング、ブレンドシェイプ、ラティス変形などをサポート。
  • 変換情報:オブジェクトの移動・回転・スケーリングなどの変換情報を記録(親子階層構造に対応)。
  1. 階層とシーン構造
  • オブジェクトの親子階層構造(例:キャラクターの骨格構造)をサポート。
  • 可視性・非表示状態・インスタンス情報などを保存。
  1. カスタムプロパティ
  • ユーザー定義メタデータ(例:マテリアル ID、グループタグ、シミュレーションパラメータなど)をサポート。

長所

  1. 効率的かつ軽量:キャッシュ情報のみを記録し、全フレーム保存は不要なためファイルサイズが小さく、複雑なシーンに適する。
  2. ソフト間互換性:オープンソース形式であるため、異なる 3D ソフト間でのデータ交換が容易になり、チーム間のコラボレーション効率を向上。
  3. パフォーマンス最適化:プロジェクトの読み込み速度や操作の滑らかさを改善し、リアルタイムレンダリング用途に特に有効。

短所

  1. 機能制限あり:マテリアルやテクスチャなどの詳細なアニメーション情報には対応しておらず、FBX などの他形式との併用が必要。
  2. 修正困難:プロジェクトに Alembic ファイルを参照として読み込んだ後に外部で変更を加えると、クラッシュの原因になることがある。

応用シーン

Alembic は、GIS ソフトウェアの分野でもさまざまな用途で活用されています。たとえば都市計画の分野では、異なるモデリングソフトから出力された建築物モデルを統合し、詳細・テクスチャ・アニメーション効果を含めて、都市の 3D 地理情報モデルに統合することができます。

これにより、都市設計者は建物の配置の妥当性や設計案を直感的に評価でき、日照分析や視線シミュレーションなどのシナリオにも活用できます。

  1. Alembic ファイルを開く。

  1. Alembic ファイルを書き出す。

関連 GIS ファイル

MicroStation

PDS Design Review

IGES

Inventor

参考

  1. https://alembic.sqlalchemy.org/en/latest/
  2. https://en.wikipedia.org/wiki/Alembic_(computer_graphics)
  3. https://github.com/sqlalchemy/alembic