GDA2020 (Geocentric Datum of Australia 2020 | EPSG:7844)
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概要
GDA2020は、オーストラリアが 2020 年に導入した最新の地心座標基準系であり、ITRF2014(国際地球基準座標系)と整合性を持っています。基準時点における基準点の位置と長期速度が提供されており、大規模な地震による地震後変動や、年次・半期ごとのパラメータモデルも含まれています。GDA2020 は ITRF2014 と比較して精度が向上しており、高精度な位置特定や測量のニーズに応えることができます。
構成要素
- 座標原点:座標系の基準点であり、通常は地球の質量中心と関連付けられ、座標計算の基準位置を提供します。
- 座標軸:空間の次元は、三次元直交座標系により定義されます。
- X 軸:東西方向
- Y 軸:南北方向
- Z 軸:鉛直方向(地球の回転軸に沿う)
これらにより空間点の位置を数値化します。
- 方向の定義:座標軸の正の方向は国際基準に従っており、X 軸は本初子午線方向、Z 軸は地球の自転軸に平行です。これにより、座標系の方向性の一貫性が確保されます。
- 単位:距離の測定には統一された長さの単位(例:メートル)が使用され、異なる地域間でも座標値の比較可能性と精度が保たれます。
- 座標系の種類:GDA2020 は地心座標基準系であり、地球の質量中心を基に座標計算を行います。ITRF2014 と整合しており、高精度な位置測定ニーズに対応します。
これらの構成要素の組み合わせにより、本座標系はオーストラリアおよび周辺地域における地理空間位置を正確に表現し、測量や地図作成などの応用において信頼できる基盤を提供します。
長所
- 高精度:GDA2020 は以前の基準系と比べて精度が向上しており、高精度な測位・測量の要求に対応できます。
- ITRF2014 との整合性:国際標準である ITRF2014 と整合しており、国際的なデータの共有や連携がしやすくなります。
- 多様なパラメータモデルを含む:基準時点における位置・速度のほか、大規模地震後の地殻変動、年次・半期の変動モデルも含まれており、地球の動きをより包括的に反映できます。
短所
- オーストラリア専用:GDA2020 はオーストラリアおよびその周辺地域に特化した基準フレームであり、他地域では適用できないか、変換が必要になります。
- 専門性が高い:使用には地理座標や測量に関する専門知識が求められ、一般利用者には扱いが難しい場合があります。
応用シーン
GDA2020 は、オーストラリアおよびその周辺地域において高精度な地理位置特定や測量が求められる場面で利用されます。具体的には、地図作成、地理情報システム(GIS)データ処理、工事測量(建設や道路整備など)、土地の計画・管理といった分野で活用され、座標精度に厳しい要件を持つ産業のニーズにも対応可能です。
例
- GDA94 から GDA2020 への変換による位置の差異。

- GDA2020 を構築・維持するための全国測地ネットワーク。

関連座標系
ED50
ETRS89
PZ-90
JGD2000
参考
- https://epsg.io/7844
- https://www.ga.gov.au/scientific-topics/positioning-navigation/positioning-australia/geodesy/datums-projections/gda2020
- https://www.icsm.gov.au/gda2020