NASA Earthdata API
GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVT などの複数の GIS フォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrain への変換や公開が可能なワンストップ 3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。
概要
NASA Earthdata APIは、米国航空宇宙局(NASA)が提供する地球観測データへのアクセスを可能にするプログラマブルなインターフェースです。MODIS、Landsat、Sentinel、SMAP、ASTER など、さまざまな衛星・センサーによって取得された気候変動、大気、水循環、土地利用などに関する膨大なリモートセンシングデータにアクセスすることができます。API は Earthdata Search、DAAC(Distributed Active Archive Centers)や他のシステムと統合され、研究者、開発者、政府、教育機関などがニーズに合わせたデータ取得・解析を可能にします。
この API を利用することで、ユーザーはウェブアプリやスクリプトから直接データを検索・フィルタ・取得できるため、研究効率や開発の柔軟性が大幅に向上します。

データフォーマットの概要
- HDF(Hierarchical Data Format):複雑な多次元衛星データを階層構造で格納し、科学的解析に適した形式。
- NetCDF(Network Common Data Form):気象・海洋などのグリッドデータを扱う標準フォーマット。
- GeoTIFF:空間情報を含む TIFF 画像で、地図や衛星画像の可視化に利用される。
- CSV:構造化された表形式データで、軽量な属性情報のやり取りに使われる。
- JSON/XML:メタデータや API のレスポンス形式として用いられ、プログラム的な解析がしやすい。
- Shapefile/KML:地理情報との連携用に、空間ベクトルデータも一部サポートされている。
長所
- 無料で高精度なデータにアクセス可能:NASA の観測データを自由に取得でき、費用負担なしで研究やビジネスに活用可能。
- API による自動化と柔軟性:検索やデータ取得を自動化でき、スクリプトベースの大規模処理にも対応。
- 豊富なデータセット:地球環境に関する多数のプロジェクトから派生した多種多様なデータに対応。
- 空間・時間フィルタリングが可能:指定範囲・期間での絞り込みができ、精密な分析が可能。
- オープンソースのツールと連携可能:Python、R、QGIS などとの連携で即時解析・可視化が可能。
短所
- 学習コストが高い:API 仕様・エンドポイント・認証手順を理解するには一定の技術知識が必要。
- データ量が膨大で扱いづらいことも:数十 GB ~数百 GB 規模のデータも多く、処理環境が必要。
- フォーマットの多様性:HDF や NetCDF など特殊形式の扱いに慣れる必要がある。
- 一部データは事前登録や承認が必要:すべてがオープンではなく、利用に NASA Earthdata アカウントが必要なケースもある。
応用シーン
NASA Earthdata API は、気候変動の研究、災害予測・評価、都市熱環境の解析、作物のモニタリング、水資源の管理、海洋循環のシミュレーションなど、幅広い分野で活用されています。特に、Python や R と組み合わせることで、気象データの時系列解析や衛星画像の自動ダウンロード・分類・マッピングが可能になります。また、地理空間プラットフォーム(例:GISBox、QGIS、ArcGIS)と連携し、地表変化や被災状況の可視化を即時的に実施することもできます。
今後、NASA Earthdata API の利用は、災害対応や気候政策立案における重要な情報基盤となることが期待されています。
例
- NASA EarthData Cloud と Python を使用して気候リスクをモデル化する。

関連地図サービス
Mapbox API
Cesium 3D Tiles
Google Earth Engine
HERE Maps API
参考
- https://www.earthdata.nasa.gov/
- https://api.nasa.gov/
- https://www.youtube.com/watch?v=xWUHcf-XiBY
- https://www.earthdata.nasa.gov/engage/open-data-services-software/earthdata-developer-portal/earthdata-login-api