GISBox

ACIS SAT

GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVT などの複数の GIS フォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrain への変換や公開が可能なワンストップ 3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。

概要

ACIS SAT(アキス・サット)は、主に 3D 都市モデルや地理空間データを取り扱う分野において利用される、ACIS(Alan, Charles, Ian System)ベースの 3D 形状情報を格納する形式です。ACIS はもともと米 Spatial 社(現 Dassault Systèmes)によって開発されたソリッドモデリングカーネルであり、SAT(Standard ACIS Text)ファイル形式はその中でも最も一般的なテキスト形式のデータ保存方法です。

ACIS SAT は、BIM(Building Information Modeling)や CAD(Computer-Aided Design)など、工学系のモデリングソフトウェアでの相互運用性を目的に採用されており、建築、土木、機械設計などさまざまな分野で活用されています。

データフォーマットの概要

ACIS SAT ファイルは以下のような特徴を持つテキスト形式のファイルです:

  1. .sat 拡張子
  2. テキスト形式(人間が読める構造化データ)
  3. ファイル内には、エンティティ、ボディ、フェース、エッジ、頂点などの構造が記述されている
  4. ACIS のバージョン情報が先頭に記述されており、互換性管理が可能
  5. 通常、製造 CAD ソフトや BIM ツール(AutoCAD、BricsCAD、FreeCAD など)で出力・読み込みが可能

長所

  1. 高精度な幾何表現:ソリッドベースの NURBS やブーリアン演算に対応し、CAD 品質のモデル表現が可能。
  2. 相互運用性:SAT 形式は多数の CAD/BIM ソフトウェアで対応しており、異なるプラットフォーム間でのデータ連携が容易。
  3. テキスト形式で扱いやすい:バイナリと違い、必要に応じて内容をエディタで確認・解析できる。
  4. 安定したフォーマット:ACIS は 30 年以上にわたり業界で利用されており、フォーマットの信頼性が高い。

短所

  1. ファイルサイズが大きくなりがち:高精度な幾何情報をテキストで記述するため、バイナリ形式と比べて容量が大きくなる傾向がある。
  2. 可視化用途には不向き:リアルタイム 3D 可視化エンジン(例:Cesium、Three.js など)との互換性は低く、軽量メッシュ形式への変換が必要。
  3. GIS との直接連携は困難:地理座標情報を保持しないため、GIS への直接取り込みには変換や補足処理が必要。

応用シーン

ACIS SAT は、その高精度な 3D ソリッドモデリング能力を活かし、主に建築・土木設計、製造業における設計プロセス、BIM/CAD モデリング、構造解析、施設管理などで利用されています。近年では、SAT ファイルを他形式(例:FBX、glTF、3D Tiles など)に変換することで、GIS や 3D 都市可視化プラットフォームにおけるデジタルツイン構築の中間フォーマットとしても注目されています。

たとえば、GISBox のような 3D 変換ツールを利用すれば、ACIS SAT 由来の設計データを軽量な 3D 可視化形式に変換し、スマートシティ、災害シミュレーション、施設点検などの分野で再活用することが可能です。

  1. ACIS SAT ファイルをエクスポート。

  1. SAT ファイル拡張子は、Standard ACIS Text の略です。

ファイルの開き方

  1. RFEM のブロック。

  1. Sat ビューアー。

関連 GIS ファイル

Esri Grid

Autodesk Navisworks

Autodesk Maya

AUX

参考

  1. https://en.wikipedia.org/wiki/ACIS
  2. https://3d-viewers.com/templates/img/new/sat-viewer2.png
  3. https://www.dlubal.com/en/support-and-learning/support/product-features/000395