Google Earth Engine(GEE)
GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVT などの複数の GIS フォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrain への変換や公開が可能なワンストップ 3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。
概要
Google Earth Engine(GEE)は、Google が提供するクラウドベースの地理空間分析プラットフォームであり、地球観測データを用いた大規模な解析・可視化を可能にします。特に、リモートセンシング画像、地理空間データ、気候データなどを、クラウド環境上で高速かつ効率的に処理できる点が特徴です。NASA や USGS、ESA などの主要な衛星データプロバイダーからの豊富なアーカイブが無償で利用でき、プログラム言語(JavaScript または Python)を使ったスクリプト記述により、地表変化、気候モデリング、農業モニタリング、森林管理など多様な分野での活用が進んでいます。

データフォーマットの概要
- GeoTIFF:空間参照情報を保持したラスターデータで、リモートセンシングや地表面解析に広く使用されます。
- NetCDF:気候や海洋データなどの時間的・空間的な多次元データを格納できる科学技術向けフォーマットです。
- Shapefile(.shp):ベクターデータ形式の代表で、行政界や土地利用区分などのポリゴン・ライン・ポイント情報を扱います。
- CSV(地理情報付き):位置情報(緯度・経度)を含む属性データとして、簡易的な位置解析や結合処理に使われます。
- JSON/GeoJSON:軽量で柔軟なベクター形式で、WebGIS や API 連携に優れています。
- KML/KMZ:Google Earth との互換性が高く、可視化や共有向けに使われます。
長所
- 豊富なデータライブラリ:Landsat、Sentinel、MODIS など数十年分の衛星データが無償で利用可能。
- 強力なクラウド処理能力:ローカル PC では不可能な大規模処理を Google のサーバー上で高速実行。
- ブラウザベースで利用可能:ソフトウェアのインストール不要、すぐに可視化・分析が可能。
- スクリプトによる自動処理:JavaScript や Python を使用して自動化処理・バッチ分析ができる。
- 研究・教育機関への無償提供:商用でない利用であれば、広範な機能が無料で使える。
短所
- インターフェースの習得が必要:JavaScript や Python などの基本的なプログラミング知識が求められる。
- インターネット接続必須:クラウドベースのため、常時安定したネット環境が必要。
- ローカルデータとの連携制限:アップロード可能なファイルサイズや形式に制限がある。
- 商用利用の制限:フル機能での商用利用には Google とのライセンス契約が必要となる場合がある。
応用シーン
Google Earth Engine はその処理能力とデータアクセス性から、以下のような応用分野で活躍しています。
たとえば、森林伐採の監視では、Landsat や Sentinel-2 の時系列画像を用いて地表の変化を検出し、違法伐採の自動監視を実現しています。また、農業分野では、NDVI(正規化植生指数)などの指標を活用した作物の健康状態分析、干ばつリスク評価に使われています。さらに、都市化や土地利用変化の分析、気候変動に伴う氷河の融解・海面上昇のモニタリング、災害リスク評価(洪水・火災)など、研究・公共政策・教育用途において多様なニーズに応えています。
例
- Google Earth Engine (GEE) の JavaScript Web インターフェース。

- Python Google Earth Engine(GEE)を使用した地図上に、指定した区域を描く。

関連地図サービス
Mapbox API
Cesium 3D Tiles
OGC API - Coverages
HERE Maps API
参考
- https://earthengine.google.com/
- https://sanborn.com/blog/google-earth-engine-frequently-asked-questions/
- https://hk29.hatenablog.jp/entry/2023/12/03/231700
- https://www.researchgate.net/figure/The-Google-Earth-Engine-GEE-JavaScript-web-interface_fig1_372245318