ENVI .HDR + .DAT
2026年04月16日 10:06

GISBoxは、OSGB/GEOTIFF/RVTなどの複数のGISフォーマットでの編集をサポートし、3DTiles/Terrainへの変換や公開が可能なワンストップ3DGIS データ編集、変換、公開プラットフォームです。

概要

ENVI .HDR + .DAT は、リモートセンシング解析ソフトウェアである ENVI で広く利用されるラスターデータ形式です。主に衛星画像や航空写真、ハイパースペクトルデータなどの多バンド画像を保存するために設計されています。この形式は、実際のピクセルデータを保存する .DAT ファイルと、画像サイズ、バンド数、データ型、座標系などのメタ情報を保存する .HDR ヘッダーファイルの組み合わせによって構成されます。ENVI形式はシンプルな構造でありながら柔軟性が高く、リモートセンシングや地理空間解析の分野で広く使用されています。また、オープン仕様に近いため、多くのGIS・リモートセンシングソフトウェアでも読み込みが可能です。

データフォーマットの概要

ENVIラスターデータは通常、少なくとも .HDR.DAT の2つのファイルによって構成されます。これらが一体となって完全なデータセットを形成します。主な構成要素は以下のとおりです。

  1. .hdr(ヘッダーファイル):ラスターデータのメタ情報を格納するテキストファイルです。画像の列数(samples)、行数(lines)、バンド数(bands)、データ型(整数・浮動小数点など)、インターリーブ方式(BSQ、BIL、BIP)などの基本情報を記述します。また、座標系や地理参照情報を含めることもできます。
  2. .dat(データファイル):ラスターピクセルの実データを格納するバイナリファイルです。HDRファイルに定義されたデータ構造に従ってピクセル値が順番に保存されます。多バンドデータの場合、インターリーブ方式に応じてバンドごと、行ごと、またはピクセルごとに配置されます。
  3. .aux.xml(補助メタデータファイル・任意):GDALなどのGISソフトウェアで生成される場合があり、追加の座標情報や統計情報を保存します。
  4. .prj(投影情報ファイル・任意):データの地理座標系や投影座標系(例:WGS84やUTM)を保存するファイルです。HDR内に記述されない場合、このファイルが参照されます。
  5. .hdr 内のインターリーブ設定:画像データの保存方式を指定します。
  • BSQ(Band Sequential):バンド単位で保存
  • BIL(Band Interleaved by Line):行単位でバンドを交互保存
  • BIP(Band Interleaved by Pixel):ピクセル単位でバンドを交互保存

長所

  1. 多バンドデータへの高い適応性:ハイパースペクトルやマルチスペクトル画像など、多数のバンドを持つリモートセンシングデータの保存に適しています。
  2. シンプルで柔軟な構造:HDRがテキスト形式であるため、データ構造を確認・編集しやすく、研究やデータ解析の現場で扱いやすい形式です。
  3. 複数のインターリーブ方式をサポート:BSQ、BIL、BIPなどの保存方式により、解析用途に応じた効率的なデータアクセスが可能です。
  4. 広いソフトウェア互換性:ENVIだけでなく、多くのGIS・リモートセンシングソフトウェアやGDALライブラリで読み込みが可能です。
  5. 大規模データへの対応:バイナリ形式のため、衛星画像や高解像度ラスターデータなどの大容量データを効率的に保存できます。

短所

  1. ファイル分離による管理の複雑さ:HDRとDATの両方が揃っていないとデータを正しく読み込めないため、ファイル管理に注意が必要です。
  2. 圧縮機能が標準ではない:GeoTIFFなどと比較すると標準的な圧縮方式がなく、データ容量が大きくなりやすい場合があります。
  3. 空間メタデータが限定的:HDRファイルの記述内容によっては、座標系や地理参照情報が十分でない場合があります。
  4. GIS機能が限定的:属性テーブルや高度なメタデータ管理など、GIS専用フォーマットと比較すると機能面で制約があります。
  5. ピラミッドやタイル構造の欠如:表示最適化のためのマルチ解像度構造が標準ではないため、大規模画像の高速表示には追加処理が必要になる場合があります。

応用シーン

ENVI .HDR + .DAT 形式は、主にリモートセンシングや地理空間解析の分野で利用されます。衛星画像、航空写真、ハイパースペクトルデータの保存・解析に適しており、植生指数の計算、土地被覆分類、環境モニタリングなどの研究で広く使用されています。また、多バンド画像処理やスペクトル解析など、リモートセンシング特有の分析ワークフローに適したデータ形式として、学術研究、環境監視、農業分析、資源探査などの分野で重要な役割を果たしています。

1. ENVI .HDR + .DAT ファイル例。


ファイルの開き方

1. ENVIでhdrファイルを開いて画像を表示する。


関連 GIS ファイル

ASCAT

DRG

DTM

RLA

参考

  1. https://www.youtube.com/watch?v=mcY57JCiBq0
  2. https://gis.stackexchange.com/questions/240025/envi-files-datafile-hdrfile-not-displaying-properly-in-python
  3. https://www.imagelab.at/help/import_envi.htm