Eckert II 投影(エッカート II 投影)
2026年05月07日 15:59
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概要
Eckert II 投影(エッカート II 投影)は、ドイツの地図学者 Max Eckert によって1906年に提案された疑似円筒図法の正積図法(equal-area projection)です。これはエッカート投影シリーズの第2投影であり、Eckert I と同じ幾何学的構造を共有しています。具体的には、等間隔に配置された直線状の子午線、赤道で中断された経線構造、赤道長の半分の長さを持つ中央子午線、均等配置された直線の緯線などが特徴です。しかし、Eckert II では面積保存を実現するために数式が改良されており、世界全体で面積歪みをゼロに保っています。極は赤道長の半分の長さを持つ直線として表現され、単純な疑似円筒図法の中では珍しい正積投影法の一つです。
オーバービュー
Eckert II 投影は、1906年に Max Eckert によって考案された疑似円筒正積図法です。エッカートシリーズ全6種のうち第2番目に位置し、Eckert I と同様に、等間隔の直線状子午線、赤道で中断される経線、赤道の半分の長さしか持たない中央子午線、均一に配置された直線緯線という幾何学構造を維持しています。
長所
- 厳密な面積保存:Eckert II は正積図法であるため、陸地や海洋の面積比を正確に維持します。そのため、人口密度、農地分布、森林被覆率など、面積比較が重要となる主題図に適しています。
- 数学構造が単純:Eckert I と同様、すべての子午線と緯線が直線で構成されているため、計算モデルが非常に単純です。正積条件も比較的単純な代数式で実現されており、教育用途や独自地図アプリケーションへの実装が容易です。
- 歪みパターンが均一:等間隔の緯線と中断された子午線構造により、歪み分布が比較的一定かつ予測可能です。また、各緯線上では縮尺が一定となるため、緯度方向の歪み変化を理解しやすい特徴があります。
短所
- 赤道付近で大きな不連続性が生じる:経線が赤道で中断されるため、熱帯地域に不自然な分断が発生します。ティソーの指標円(Tissot indicatrix)は赤道付近で不定形となり、歪みを適切に評価できない領域が存在します。その結果、地図の可読性が大きく低下します。
- 形状歪みが非常に大きい:面積は正確に保たれる一方で、形状歪みは極めて大きくなります。特に中高緯度地域では、北アメリカ、ユーラシア、南極大陸などが極方向へ大きく水平方向に引き伸ばされ、地理的直感性が損なわれます。
- 実用的な採用例が少ない:独特な見た目と赤道での中断構造のため、Eckert II は地図制作分野で広く採用されることはありませんでした。National Geographic Society を含む主要な地図機関でも標準投影法として利用されていません。
- GISソフトウェアでのサポート不足:ArcGIS、QGIS、MapInfo など主要GISソフトでは、Eckert II が標準投影として含まれていない場合が多く、利用には手動での投影定義やカスタムスクリプト作成が必要です。
応用シーン
Eckert II 投影は面積保存特性を持つ一方で、形状歪みと赤道付近の不連続性が大きいため、実用用途は極めて限定的です。主に、形状の正確性よりも面積比較のみを重視する主題世界地図で使用されることがあります。例えば、世界資源分布図や抽象的な統計地図、実験的な地図可視化などが該当します。また、20世紀中頃の歴史的地図帳や学術文献では、初期の正積疑似円筒図法の例として紹介されることがあります。しかし現代では、正積世界地図を必要とするほぼすべての用途において、より実用性の高い投影法が推奨されています。
例
1. グリニッジ子午線を中心とした Eckert II 正積投影図。

関連 GIS 投影
プトニンス P6 投影
プトニンス P5 投影
エッカートI図法
パターソン円柱投影
参考
- https://en.wikipedia.org/wiki/Eckert_II_projection
- https://pro.arcgis.com/en/pro-app/latest/help/mapping/properties/eckert-ii.htm
- https://www.bluemarblegeo.com/knowledgebase/calculator/projections/Eckert_II.htm